2014-01-01から1年間の記事一覧

毒を吐く人、毒を抜く人

パリのリヨン駅から弾丸列車TGVで小1時間。ブルゴーニュ地方の風景。村の中にロマネスク風の古い教会が見え消えて行きました。 (右端クリックで拡大) ・ ロトの妻を想う (上) ルカ17章22-37節 (序) ここには謎のような言葉が幾つかあります…

神の国は今ここに

ドゴール空港から電車で約30分。パリのリヨン駅に着きました。テゼにはここから弾丸列車TGVで行きます。 右端クリックで拡大 ・ 神の国は今ここに (下) ルカ17章20-21節 (4) 帰国し、その足で羽田から福岡に飛び、行橋教会と椎田(しいだ)…

パリにある地下墳墓

下に記した通りです。 右端クリックで拡大 ・ 神の国は今ここに (中) ルカ17章20-21節 (3) 子どもにとって家族は、そこで愛情を持って育てられる場です。大人に見守られて子供は育まれます。少し大きくなってもそこに帰って来れば安心して迎えて…

国や人種の優劣でなく

テゼの友人たち―今回はドイツ、イギリス、ギリシャ、アメリカ、南アフリカ、オランダ、フランス、ロシアの人達とグループになりました― 右端クリックで拡大 ・ 神の国は今ここに (上) ルカ17章20-21節 (序) 日曜日を2回空けましたが、先週は私が…

隠れている神と向き合う

・ わが望み (下) マタイ6章16-18節 (2) 「あなたは、断食するとき、頭に油をつけ、顔を洗いなさい。それは、あなたの断食が人に気づかれず、隠れたところにおられるあなたの父に見ていただくためである。そうすれば、隠れたことを見ておられるあ…

それでは生き方が浅くなります

・ わが望み (上) マタイ6章16-18節 (1) 断食をしたことはおありでしょうか。バリュームを飲む時、断食しましたって。1食とか、まあ1日位ならいいですが、2日間断食するときついですよ。昔のユダヤ人は、普通、年に5、6回。ほぼ2ヶ月に一度…

勝利を収める者

ハンス・ホルバインはイメージしていたより親しみやすい顔でした ・ 勝利を収める者 (下) 黙示録17章14節 詩編72篇1-20節 (2) 次に黙示録ですが、14節は17章1節から続くものです。それで長くなりますが、1節以下の概略を申し上げる方が…

3千年前の王の詩です

チューリッヒの聖ペトロ教会 右端クリックで拡大 ・ 勝利を収める者 (上) 黙示録17章14節 詩編72篇1-20節 (1) 今日は先ずは、詩編72編からお話いたします。ここでイスラエルの3代目の王ソロモンは、「神よ、あなたによる裁きを、王に、あ…

希望のしるしがあります

チューリッヒの旧市街 (右端クリックで拡大) ・ 神を賛美したサマリア人 (下) ルカ17章11-19節 (4) 先ほど申しましたが、ハンセン病を病む人々へのイエスの愛が、歴史の中で救ライ運動を始める原動力になったのです。この出来事がなければ、も…

結婚の約束が持つ重さ

リンデンホフからの聖ペーター教会・チューリッヒ ・ 神を賛美したサマリア人 (中ーB) ルカ17章11-19節 (3) そうではありますが、それよりも先にイエスは、「清くされたのは10人ではなかったか。他の9人はどこにいるのか。この外国人のほか…

パレスチナの石ころ道を走りに走った

朝目覚めるとミンミンゼミはお部屋の中で飛び回っていました。それで網で取り、近くの桜に逃がすと喜んで飛んで行きました。 ・ 神を賛美したサマリア人 (中ーA) ルカ17章11-19節 (2) さて、10人はイエスに会いに来たのですが、「遠くの方に…

重い皮膚病か「らい病」か

脱皮のはじめは抜け殻に捕まって体も羽も真っ白。これはやや色がついてきたところです。 ・ 神を賛美したサマリア人 (上) ルカ17章11-19節 (1) 「イエスはエルサレムへ上る途中、サマリアとガリラヤの間を通られた」とあります。イエスは弟子た…

取るに足らぬ僕です

ニイニイゼミの幼虫が家族です ・ 取るに足らぬ僕です (下) ルカ17章7-10節 (2) こう話された後、イエスは、「あなたがたも同じことだ。自分に命じられたことをみな果たしたら、『わたしどもは取るに足りない僕(しもべ)です。しなければならな…

腹が空けば誰でも不機嫌です

リマト川に沿ったチューリッヒ旧市街 ・ 取るに足らぬ僕です (上) ルカ17章7-10節 (1) 先週は「からし種一粒ほどの信仰」を学びました。今週は「取るに足らぬ僕」について学びます。いずれも小ささや低さと関係しています。また先々週は、「小さ…

からし種一粒の信仰

隣り駅ゲッシェネンまでは目もくらむ急勾配。ドイツ人おじさん、おばさんはフラッとアルプスに遊びに来たそうです。 ・ からし種一粒の信仰 (下) ルカ17章5-6節 (2) ただ今日の箇所では、それをお聞きになったイエスが、「もしあなたがたにからし…

神の力は強い所に現れるんじゃありません

ライン川の源流の渓谷は鋭く切り立っています。その淀みで釣り糸を垂れました。 ・ からし種一粒の信仰 (上) ルカ17章5-6節 (1) イエスは12弟子を選ばれた時、彼らを「使徒」と名付けられました。ヨハネ福音書を除き、3つの福音書は皆、「使徒…

朝毎に自分を乗り越えるために

テゼの友人夫婦―ポルトガル人とドイツ人―彼らはテゼで出会ったカップル。 (右端クリックで拡大) ・ 赦してやりなさい (下) ルカ17章1-4節 (3) イエスの話は更に展開して、弟子たちに、「あなたがたも気をつけなさい。もし兄弟が罪を犯したら、戒…

凹んじゃあならない

ヤギと悪魔が戦う絵が絶壁に描かれていました。今はそのそばを道路が通ります。 下はナポレオンのフランス軍と戦うスイス軍。この場面です。ただし向こう側の橋です。 (右端クリックで拡大) ・ 赦してやりなさい (中) ルカ17章1-4節 (2) しかし…

サッカーでないかと錯覚しました

これには曰くがあります。ところで氷河急行の車掌さんは顎にピアスをしていました。 (右端クリックで拡大) ・ 赦してやりなさい (上) ルカ17章1-4節 (序) 今日は「赦し」の問題を考えましょう。当然ですが、赦しは罪と対になっています。今日の聖…

平和のうちに平和を蒔く

車窓のアルプス (右端クリックで拡大) ・ 平和のうちに平和を蒔く (下) ヤコブ3章18節 (3) 数年前に亡くなられた、私たちの信仰の先輩と言ってもいい方のことを思い出します。沼田鈴子さんという広島の女性です。 彼女は広島の爆心地から約1キロ…

塩みずは甘いみずにならない話

草刈り機で刈り取られた野原以外は、山の斜面がすべて無数の野の花に覆われ、思わず絶句しました。 (右端クリックで拡大) ・ 平和のうちに平和を蒔く (中) ヤコブ3章18節 (2) 「義の実は、平和を実現する人たちによって、平和のうちに蒔かれる。」…

教会が持っている遺産

野の花で覆われた山のお花畑 (右端クリックで拡大) ・ 平和のうちに平和を蒔く (上) ヤコブ3章18節 (序) ヤコブの手紙は、宗教改革者ルターから藁の書簡と呼ばれて、その価値を貶(おとし)められて来ました。信仰にとって重要でない書簡という訳で…

人を健やかにするイエスの福音

2,300mのグリュン・ゼーからのマッターホルン。 (右端クリックで拡大) ・ イエスの権威とは (下) マルコ1章21-28節 (4) 最後にイエスが安息日に、シナゴグでなさった意味をもう一度考えましょう。イエスは安息日に癒しをなさらなくてもよ…

イエスの権威とは

2,300mのグリュン・ゼーに沢山の小魚が住んでいました。 (右端クリックで拡大) ・ イエスの権威とは (中) マルコ1章21-28節 (3) さてイエスは、汚れた霊の強い願いにもかかわらず、「黙れ。この人から出て行け」とお叱りになった。すると…

魂の根っこが病んでしまった

2,300mのグリュン・ゼーに着きました。 (右端クリックで拡大) ・ イエスの権威とは (上) マルコ1章21-28節 (1) 「一行はカファルナウムに着いた」とあります。一行とはイエスと4人の漁師たちです。イエスは、洗礼を受け、荒れ野の誘惑で…

国境線を超えて

チェルマットのエーデルワイス ・ 金持ちとラザロ (下) ルカ16章19-31節 (3) 金持ちの話に戻りますが、彼は陰府(よみ)の苦しみを訴えていますが、彼はラザロを愛さなかった自分の罪については一言も語りません。むしろ、先程も言いましたよう…

天国と地獄の裂け目

マッターホルン見物客を乗せた登山列車 ・ 金持ちとラザロ (中) ルカ16章19-31節 (2) ところが、ラザロが死ぬと、「天使たちによって宴席にいるアブラハムのすぐそばに連れて行かれた。金持ちも死んで葬られた。」 この世と天国では価値観はまっ…

犬からも舐(な)められた暮らし

昨夜の石神井川の奔流 ・ 金持ちとラザロ (上) ルカ16章19-31節 (序) この譬えは何をテーマにしているのでしょうか。イエスが語られた、陰府に落ちた金持ちと天上のアブラハムの譬えには、因果応報や勧善懲悪の教えと取られかねないものが混じっ…

権力と繁栄への誘い

Le Tour de France ・ 権力と繁栄への誘い (下) ルカ4章1-13節 (3) このイエスの言葉に、悪魔が本性を表しました。それが5節以下です。「悪魔はイエスを高く引き上げ、一瞬のうちに世界のすべての国々を見せた。そして悪魔は言った。『この国々の…

人の欲望を知るエキスパート

1番の選手の前に入ってきました ・ 権力と繁栄への誘い (中) ルカ4章1-13節 (2) 「そこで、悪魔はイエスに言った。『神の子なら、この石にパンになるように命じたらどうだ。』イエスは、『“人はパンだけで生きるものではない”と書いてある』とお…