2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

忘れられぬ傷 (下)

ルカ23章32-38節 (4) 旧約の預言者イザヤは、別の面からキリストを預言しました。「彼は悲しみの人で、病を知っている。軽蔑され、人に見捨てられ。…彼が担ったのは私たちの病であり、彼が負ったのは私たちの痛みであった。…彼の受けた傷によって…

忘れられぬ傷 (上)

ルカ23章32-38節 (1) イエスは2人の犯罪人と一緒に、まるで同様の罪を犯したかのように十字架につけられました。今の言葉で言えば紛れもない冤罪(えんざい)です。ここに傷つけられ侮辱されたキリストがおられます。だが、その時イエスは、「父…

あなたにシャロームを (下)

詩編76篇1-13節 (4) さて、地の貧しいものに対する救いが語られた後、11節は、「怒り猛(たけ)る者もあなたを認める。あなたが激しい怒りの名残を帯とされるとき」といいます。この詩編の中心はここにあります。だが、意味はこのままだとボーっ…

あなたにシャロームを (上)

詩編76篇1-13節 (1) 今日の3節に、「神の幕屋はサレムにあり、神の宮はシオンにある」とあります。サレムはエルサレムのことです。この町はシャロームを意味します。日本語に直すと、平和、安全、安心です。また、安らぎ、穏やかさ、和らぎを意味…

通りすがりの出会いから (下)

マルコ2章13-17節 (2) さて、ヨハネ21章に「あなたは私を愛するか」という言葉が出てきます。イエスがペトロに語られた言葉です。ペトロはイエスの弟子であることを否認して、人生の途中で立ち上がれないほど挫折している。そのペトロを、復活の…

通りすがりの出会いから

マルコ2章13-17節 (序) イエスは、ガリラヤの漁師たちを弟子にされました。彼らは招きに応じてたちどころに従いました。舟も父も残して従いました。一家の長男、次男を引っこ抜かれたこと、その意味について以前にお話いたしました。 その後、イエス…

安らかな信頼 (下)

詩編23編1-6節 (4) さて、5節には第2の危険が出てきます。「私を苦しめるものを前にしても」とあります。これは死の陰の谷のような環境的なものや野獣でなく、自分の目の前にいる人間です。敵です。以前は友であったかも知れないが、今は苦難を与…

安らかな信頼 (上)

詩編23編1-6節 (序) 詩編23篇は2千年にわたり、信仰者にとって特別な位置を占めてきました。青草の原、水のほとり、谷、食卓。これらの誰もがすぐにイメージできる単純な言葉を用いて、神はどんな困難な現実においても私たちと共におられると語っ…

思い切って信頼する (下)

マタイ4章18-22節 (4) ただ、イエスは弟子たちの人格の深い所からの応答を引き出す感化を与えられましたが、いわゆるカルト宗教(統一原理やものみの塔やオウム真理教や摂理など)のように良心的感覚を麻痺させ、マインド・コントロールを行なって…