安心して向き合える人
ポターのギャラリーを見に行ったらフォークスヘッドでお祭りの先導隊に出会いました 右端クリックで拡大
君を照らす光は昇る （中）
イザヤ６０章１－３節
（２）
聖書を開くと開巻劈頭、創世記1章1節に、「初めに、神は天地を創造された。地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた」とあります。初めに混沌や闇があったのでなく、初めに、神が存在されたのであり、その神が天地を創造されたと語るのです。この「初めに」は非常に重要です。この「初めに」は、なぜ天地があるのか、なぜ人間はここにあり、何のために生きているのか、私は何故生きるのか、その根拠や存在の根本のことを語っているからです。初めに神の愛があった、その愛から万物は創造されたという事でもあります。
そのように語られた後、「地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。神は言われた。『光あれ。』こうして、光があった」と語られるのです。神の光が混沌の上に、深淵の上に差したのです。この光は物理的な光でなく、神の愛の光、憐みの光、救いの光、恵みの光、平和の光です。ですから、たとえ私たちのいる所がいかに混沌たる状態になっても、神の愛の光が混沌の上に今も差しているという事は変わりません。
そして、万物の根源にこの神の愛があり、その愛の神が、「光あれ」と言われると、「光があった。」即ち、神の愛の意志が万物を照らす光を創り出して下さった。だから万物創造の上におられる愛の神を知って、イザヤ書６０章で、「起きよ、光を放て」と言われていると考えていいのです。
そして次の６０章２節に、「見よ、闇は地を覆い、暗黒が国々を包んでいる。しかし、あなたの上には主が輝き出で、主の栄光があなたの上に現れる」とあります。主があなたの上に輝き出て下さる。ここにあらゆる人への慰めがあります。先程申しましたように、焦らなくていいのです。背伸びしなくていいのです。真冬でも太陽が照る陽だまりにいるとポカポカ、体の中から温められます。焦らなくても、神の愛の中に身を置けば必ず心の中から暖められるから、その暖かさを照らせばいいのです。
私たちは時々、何もかも嫌になることがあります。ニヒルになり、もうイヤだ、イヤだ、イヤだ。人間よ、消え去れというような思いに駆られるかも知れません。決して肯定するのではありませんが、時々人生が嫌になったと言って犯罪を犯す人がいます。その心理が全く分からないわけではありません。人の心にはそういうニヒルな訳の分からないものが住んでいます。もうすべて、ことごとく消え去れというような気持ちです。誰しもそうなると言いませんが、そういう感情に駆らせられる人たちがいます。
しかし、そんな私たちにも、主が眩（まばゆ）いほどの真実な光を照らして輝き出ているのです。私たちはたとえ偽っても、この方は真実で、己（おのれ）を偽ることがありません。その事を知ると、絶望的な思いが鎮められ、健やかな気持ちが戻って来ます。また、社会の中には、本当に酷いと思いますが、嘘を好み、作り話をし、そのことで自分を有利に導き、「欺く舌」を持つ人がいます。パウロは「欺く舌」と語っています。妬み、争い、邪推、歪曲した噂を好む人たちです。
この間もまだ若い女性ですが、自分は女性たちの中に居るのが嫌だと言うのです。陰湿で、噂話や邪推などで傷つくのだそうです。相手を見てコロッ、コロッと話を変える。所が当人がいなくなると、その人の噂話やあることないことを言い立てるというのです。私は女性がそういう人ばかりでないと思いますし、私の周りの人たちはそんな人はいませんが、その人は酷く傷を負って来たようです。この大都会には、そういう思いがけない人が紛れ込んでいるのでしょう。しかし、そんな人たちが実際に何人か居ても、キリストはご自分を偽られません。欺かれません。ここにはいつも安心して向き合える方がいます。このお方だけはいつの時代も信頼できます。
（つづく）
２０１７年１１月１９日
板橋大山教会 上垣勝
ホームページは、 http://www.geocities.jp/itabashioyama_ch/
教会への道順は http://www.geocities.jp/itabashioyama_ch/img/ItabashiOyamaChurchMap.gif
・
