食生活と信仰


                    修復再建されつつあるクリューニー修道院
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                                                     食生活と信仰 (上)
                                                     Ⅰテモテ4章1-5節


                              (序)
  今、100歳以上の人は約59,000人です。20年前は何と5,600人しかいませんでした。20年間で10倍に増えました。しかもかくしゃくとした100才以上の方が増加しています。理由は、医学の発達もさることながら、一番の原因は食生活の改善です。

  100才以上の元気な方の調査では、好きなものは油っこいものも好んで食べているそうで、ビフテキでもとんかつでも若者のようにペロッと平らげるようです。また新聞を毎日じっくり読み、政治欄やスポーツ欄も面白く読んでいるようで、将来その見本となる予備軍のような方も教会にはおられます。

  若い方の中には、健康志向の方々がおいでだと思います。そういう方は、菜食を心掛けておられるかも知れません。しかし、人は誰しも歴史の流れの中で流されて生きていまして、その方々は多分飽食の時代、肉類や油類の美味しい食べ物に溢れた時代に10代から20代を過ごされたと思います。実はあの健康志向の時代というのは、飽食時代の反動でそうなったのです。長く生きて来た者たちはそれを知っていまして、飽食時代を猛反省して健康志向時代がやって来て、菜食に向かいました。だがそれが行き過ぎ、その後それも少し是正して来たのです。だが、その頃10代、20代を過ごした方は、飽食への反動時代である健康志向の食文化を最高と思って過剰な菜食になってしまった方々がありました。歴史の皮肉です。

  歴史は思想もそうですが、上着やスカートや靴の流行と同じで、はやりすたりがあります。右に揺れたかと思うと左に揺り戻し、歴史は正反合で、テーゼ、アンチテーゼ、ジンテーゼで進んでいるというのは本当だと思います。

  今、私が言おうとしていることは、今日の聖書にある通り、「神がお造りになったものはすべて良いものであり、感謝して受けるならば、何一つ捨てるものはない」ということです。

  ここからも言えることは、色んな種類のものを何でも食べること、バランスの良い食生活の大切さです。そして健康な長寿のためには、体をよく動かすこと、そしてできるだけ人の世話にならず好奇心旺盛に体を動かして生きることです。

  肉類を取らず粗食で食事内容が貧しくなると、様々なデーターから、3、40代までは元気でも、それ以上は脳の血管が脆くなって弾力性を失い、少しの血圧上昇で血管が破れたり、脳出血を起こしたりしがちだと言われています。

  くれぐれも皆さん、気を付けてください。ただ、ここは健康講座ではありませんから、食生活のことはそれまでにいたします。


           (つづく)

                                             2014年10月26日

                                             板橋大山教会 上垣 勝



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