大酒を飲まず


                           ゴルナーグラート号
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                                                   真理の柱である教会 (上)
                                                   Ⅰテモテ3章8-16節


                              (1)
  今日の箇所は教会の奉仕者についてです。奉仕者というのはディアコンと言います。ここからドイツで発達したディアコニッセ、奉仕女運動というのが生まれました。今日はそれはさておき、ここで言われている奉仕者は今の私たちの教会ではどういう人に当たるか、はっきりしませんが、伝道や牧会委員会、社会委員会、教会学校教育、またバザーなど教会の色々な具体的な奉仕を行う責任者も含むでしょう。教会役員でないが、役員に近い働きをする人たちです。

  まず8節で、「同じように、奉仕者たちも品位のある人でなければなりません」と語ります。教会のそういう責任を負う者は下品であってはならない。品位とは高潔な考え、気高い信念です。またそこから来る慎みです。高圧的であったり、傲岸な態度でなく、信仰に根ざす優しさある説得性です。

  そんな品位を持つ人は教会にいないよと言うかも知れませんが、おられます。キリストを慕い、キリストに導かれようとする時、品位を与えられるのです。

  次に、「二枚舌を使わず、大酒を飲まず、恥ずべき利益をむさぼらず、 清い良心の中に信仰の秘められた真理を持っている人でなければなりません」と語ります。

  2枚舌というのは、あっちでこう言い、こっちでこう言うことです。場所と時で言うことが違う。認知症ではありません。責任逃れのごまかしです。結局、自分が可愛い、自分の誉れを求めているのでしょう。まだ自分が砕かれて、信仰が向こう側に突き抜けていない。2枚舌というのは、人をつまずかせます。そういう人が奉仕者になれば、教会の群れは混乱してしまうのは火を見るよりも明らかです。

  「大酒を飲まず」とは、少しは飲んでいいということが含まれているかも知れません。酒にふける人でないこと、酒びたりでないことです。牧師の中に大酒飲みがいますね。することも豪傑なんですが…。酒びたりなら品位も生まれません。

  「恥ずべき利益をむさぼらず」は、不潔なほど利益を貪る人でないことです。高収入、高利益のためならどんな悪辣(あくらつ)なこともする。日本はアメリカを真似ていますが、今アメリカでは、上級企業幹部の収入が急激に上昇しているそうです。大変な不平等が起こっている(Thomas Piketty)。想像を絶します。日本でも既に起こっているのに、これから更にそうしようというのが政府の腹のようです。恥ずべき利益の貪りです。そういうあり方では、とうてい他者への奉仕はできません。

       (つづく)

                                        2014年6月15日


                                        板橋大山教会 上垣 勝



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