オランダを救った少年
なるほど、こういうインテリアがあるんだ。リマト川のお店で。
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良い羊飼い （上）
ヨハネ１０章１１－１３節
（１）
今日は久しぶりに大人の人と一緒の礼拝です。Ａ君、もう８才だっけ。ウン、２年生ね。エッ、Ｂさんはまだ７才。でももうすぐ８才なんだよね。Ｃちゃんは年長さん？じゃあ、６才かな？Ｄちゃんはどこだっけ。ああ、お母さんと後ろにいる。何才だっけ。そしてＥちゃんは？２才だって。大きくなったね。
さっきＮさんが聖書を読んで下さった時、「私は良い羊飼いである。良い羊飼いは羊のために命を捨てる」という言葉がありましたね。聞いてた？「私は良い羊飼いである」というのはイエス様のことです。そして羊とあったのは私たちの事を指しています。
イエス様は良い羊飼いで、私たちを守るために命を捨てて下さったのです。命を捨てて下さるってことは、私たちの味方になって下さるということです。私たちをかばって下さるし、私たちのために戦って下さる方だということですよ。それは私たちを愛して下さるってことですね。
オランダという国を知っていますか。ああ、知ってんだ。２年生だもんね。オランダという国はほとんどの土地が海より低いために、海岸には必ず堤防が作られているんだ。堤防がないと、海の水がドッと町に入って来て、家は水浸しになり、海の中に沈んでしまうからです。
ハンスという少年がいました。８歳。ウン、小学２年生の少年でした。ある日、堤防のそばを通ると、堤防から水が漏れているではありませんか。穴が少しずつ大きくなっていく気がしました。
ハンスは堤防がどんなに大事か、お父さんから聞いて知っていたのです。堤防が切れると、オランダ中がたちまち海の底に沈んでしまうからです。だから皆さんもお父さんやお母さん、先生の言うことをよく聞いていなければならないのです。
ハンスは辺りを見回したが、誰もいないし、家も近くにはありません。彼はとっさに上着をぬいで―こうしてね―、穴を塞ぎました。でも水は止まりません。水の力で押し戻されるんです。それで、穴がだんだん大きくなる気がします。どうすればいいのでしょう。
そこでハンスは、右手だけ上着を通し―こうして―、後は上着を右腕にぐるぐる巻いて、穴の中に突っ込みました。そして腕を中へ中へと体で押し付けました。すると水が止まったのです。ああよかった。ほっとしました。
でも腕を抜いたらいっぺんに穴が大きくなり、町の人が大勢死んでしまうでしょう。ですから腕は抜けません。海の水は冷たいし、腕をじっと長く入れていると大変疲れます。どうすればいいのでしょう。
やがて空に無数の星がまたたき始めました。ハンスはたった一人です。お父さん、お母さんは近くにいません。お腹がすきます。淋しくてたまりません。でも腕を抜いたら大変です。とうとうハンスの腕は冷たさも感じなくなり、細い腕を穴に入れたまま遂に気を失ってしまったのです。
夜中、海は荒れて波はドッボン、ドッボンと打っては返していました。やがて朝が来て明るくなり始めたころ、村の漁師さんが通りかかって気を失っている少年を見つけました。駆け寄って抱き起こした漁師さんは驚きました。堤防の穴に少年の細い腕が突っ込まれているではありませんか。
一晩中ハンスを探していたお父さんに、すぐ知らせが行きました。お父さんはハンスを見ると、「ハンス。そうだったのか。ありがとう、お前のおかげで、オランダの町が、オランダの国が救われたのだ。お前の勇気とがまん強さと、人々を思う心が私たちみんなを救ったのだ」と言って感謝したそうです。
イエス様が十字架の上で死んで下さったのは、私たち「みんな」を罪の危険から守り、私たちをかばい、誘惑から救って下さるためです。イエス様は私たち「みんな」のために命さえ捨てて下さる良い羊飼いなのです。ご自分はケガをしても、死んでも、私たちのために戦って下さるのです。
イエス様ほど本当の愛を持った方はどこにもいません。世界中探しても、イエス様のようなお方はいないのです。自分を捨てて、人々を愛してくださったのですから。
ですから私たちは、「主われを愛す」を歌うのです。では先ほど歌った「主われを愛す」の１番だけを歌いましょう。
（つづく）
２０１３年１１月１０日
板橋大山教会 上垣 勝
ホームページは、 http://www.geocities.jp/itabashioyama_ch/
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