みんなの顔が輝いています


                  3月19日、ケヤキの大木の梢にかかった数十年ぶりの巨大な月
                               ・

                                              万事が益となるか?
                                              ローマ8章26‐28節


                              (序)
  今日は、教会に入って来た皆さんのお顔が輝いていました。リフォームが成った教会は輝いていますが、皆さんの方も輝いています。昨夜の月をご覧になったでしょうか。巨大な月でした。この数十年来で最大の月でした。地球に最も近づいた月だったからです。まるで私たちの教会の耐震補強リフォームの完成を愛(め)でるかのような月でしたね。

  私は今、新しい服を着てピカピカのランドセルを背負った新1年生のような気分です。すっかり衣替えして、素晴らしい建物になりました。嬉しいことです。

  ただこの建物に負けてはいけません。これまで通りの服装で礼拝に集いましょう。建物が新しくなったとは言え、新しい服を着る必要はありません。ただ心と気持を一新して、神様への思いを一層熱くして行きたいと思います。

  役員の方々は司式をされますが、建物に負けて委縮しちゃあなりません。緊張は不要です。集まる人たちは変わりません。

  ただ、今になると少し淋しく思うのは、もうネズミと顔を合わすことがないことです。お茶の会でお菓子を食べて、皆さんが帰った後、床下からアリたちが上に出て来て、こぼしたお菓子の屑を床下に運んで行く。そんな微笑ましい、ホッとする自然派の建物でなくなったのは淋しいことです。60cmの鉄筋コンクリートの基礎を打ちましたから。

                              (1)
  私たちがリフォームしたのは、今後20年、30年先のことを考えて、むろん現在の私たちのためでもありますが、これから教会に入って来られる人たちも含めて、若い方々に教会を受け渡して行きたいからでした。率直に言って、私たちはやがて居なくなります。直ぐじゃありませんよ。5年、10年、15年居るかも知れませんが、そのうち一人欠け、2人欠けて行きます。だが、後の人たちが信仰のたいまつをここで灯して行く。ぜひ真っ赤なたいまつを燈し続けて欲しい。その拠点となるしっかりした建物を作ろうということでした。

  私たちは建築するために集まった建築集団ではありません。キリストと出会い、神を礼拝するためです。

  信仰の基本はキリストに集められ、そこから家庭や職場や社会に散らされることです。キリストに召されて、そこから家庭や社会に派遣される。この往復運動がキリスト教の信仰生活と言われるものです。この呼吸のような動きが止まれば、信仰生活の活動が停止してしまいます。

  ですから、皆さんは既に分かっておられますが、会堂が新しくなったこの際、できるだけ神の前に出てから1週間の生活を始めることを、各自の心の掟としようではありませんか。各自の心の掟、戒めです。

  昨日お2人から妻にメールを頂きました。余震が続き、どことなく落ち着かない不安なこの時期です。Kさんは、一週間の勤めを終え、「今は2人の子供たちが神戸に行っているので、今日は静かに聖書を読んでいます」ってありました。もうお一人はOさんです。「聖書を読むと心が安らぎます。ホッとします」とありました。30歳代の方も、80歳代の方も、今のこの不安な時に聖書に向かっておられる。神様の前に出ておられる。こういう生活を心の掟にしましょう。

  教会が新しくなって、新しい方をお迎えすることが多くなるかも知れません。以前よりも新しい方に心を向け、話しかけ、お顔を覚え、友になる気持ちをもって、お迎えする姿勢を、強く持ちましょう。教会から何かを貰うのでなく、人に何を与え、何をキリストにお献げできるかと考えましょう。新しく来られる人は大きな決心を持って来られた方です。それだけでも大変です。明るく、親切に、笑顔を見せて、できるだけ心を尽くしてお迎えしましょう。それが主に仕えることです

  リフォームをして、業者の中にはこちらの意向をしっかり聞いて、非常に気持ちよく進めてくれる人たちがありました。ところが余り言いたくないですが、なぜか態度が悪い人もいました。同じことをしても、気持ちよく進める人とそうでない人。私たちは心を開いて笑顔をもってお迎えいたしましょう。

  コリント後書に、「私たちの外なる人は衰えて行くとしても、内なる人は日々新たにされて行きます」とあります。教会は新しくされた。だが内なる人は日々新しくされて行かないなら、悲しいことです。教会は新しくなったのですから、内なる人も新しくされて行きたいと思います。どう人に接するかは大事です。オープンな、心を大きく開いて、気持ちいい心をもって接したいと思います。

          (つづく)

                                          2011年3月20日


                                     板橋大山教会   上垣 勝


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