生きる根拠を持つと人は耳を傾ける


                         今年も招待券を頂いて日展に行って来ました



                                              キリストに結ばれて歩む (上)
                                              2010年11月21日

                              (1)
  6節に、「キリストに結ばれて歩みなさい」とありました。これは単なる連結でなく、キリストによって「結ばれて」と受身形で書かれています。キリストに結びついてではなく、キリストに結ばれて歩みなさいと言われています。

  先々週、教会の鉄骨の柱の土台部分にアンカーボルトが何本も打ち込まれて、鉄骨の土台同士が鉄筋によって強力につながれました。その上、碁盤の目のように20cm幅で鉄筋が縦横に無数に張り巡らされました。その後、先週の水曜日に全面にコンクリートが流し込まれ、深い所では60cmの厚さで流されました。私たちは長く心配してきましたが、これで磐石とも言える土台、基礎が出来上がりました。今後この土台の上に、木の柱や壁や筋交いが建てられていきます。

  アンカーボルトと申しましたが、これを打ち込むと、コンクリートの中で頭が開いて決して抜けない構造になっています。これらを前後左右に結んで建物の土台を強力な力で結び付けたわけです。

  「キリストに結ばれて歩みなさい」とあるのは、丁度、アンカーボルトが打ち込まれるのに似ています。ただキリストの場合は、そのアンカーボルトは恵みのボルトです。キリストが十字架で磔になることによって私たちの救いのアンカーボルトとなってくださった。恵みが私たちの内に打ち込まれ、決して抜けないようにされたのです。「キリストに結ばれて歩みなさい」とあるのはそのようなことです。

  その結果、私たちの方は「キリストに根を下ろして造り上げられ」て行きます。

  ヨハネ福音書8章に「私の言葉にとどまるならば、あなたたちは本当に私の弟子である」とありますが、キリストに結ばれてその言葉にとどまり、根を下ろすとき、キリストの本当の弟子になるということでしょう。

  ヘブライ書3章にも、「私たちは、最初の確信を最後までしっかりと持ち続けるなら、キリストに連なる者となるのです」とあります。


  ところで6節前半の、「あなたがたは、主キリスト・イエスを受け入れたのですから」という言葉は、信仰の告白、洗礼を受けることを指しています。ローマ書に「口でイエスを主であると公けに言い表わし、心で神がイエスを死者の中から復活させられたと信じるなら、あなたは救われる」とあります。「イエスを受け入れた」とはそういうことです。

  口で信仰を言い表すことと、心でイエスは死者の中から復活されたと信じること。信仰の現実化のためにこの2つは大事です。救いの喜びはその時やって来ます。するとキリストに連なる喜び、キリストの弟子とされた喜びが生まれ、キリストに結ばれ、根を下ろして造り上げられていくのです。

  イギリス人は小さい頃から「ボトムを持つことが重要だ」と言われて育つようです。ボトムとは、底とかお尻を指しもしますが、それだけでなく根拠、土台、根底、根本、本質などを指す言葉です。「ボトムを持つ、自分の根拠を持つ、根底となるものを持つ、すると人はあなたに耳を傾ける」と言われて育つようです。これは大事なことだと思います。

  今日の所で言われているのは、私たちの存在の根底、存在の根拠、土台のことです。

  キリストの恵みが先手をもって私たちに届きました。私たちはその恵みに応えその恵みに根を下ろして生きる。そこにあなたを立たしめる確かな根拠、土台があると、今日の聖書は言うのです。

  キリストに結ばれ、深くこの方に根を下ろして生きる。即ち養分を与えられ、日々養われて生きよ。すると、命の源につながることの素晴らしさ、頼もしさが分かって、心から感謝が生まれてくる。

  7節の、「キリストに根を下ろして造り上げられ、教えられた通りの信仰をしっかり守って、溢れるばかりに感謝しなさい」とは、このような生活です。

  リフォームの建築で言えば、良い土台の上に堅固に建てられて、感謝が溢れるような健やかな安全な構造物が生まれます。キリストを土台とするとは、結果的に喜びと感謝のある人生を歩むことになると、今日の聖書は教えています。

            (つづく)


                                       板橋大山教会   上垣 勝

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