潮流の衝突
ノートル・ダム大聖堂を覚えて 9 右端クリックで拡大
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いずこにも光がある (上)
使徒言行録8章1‐4節
(序)
皆さんはだいたい関東の方ですから、鳴門海峡の渦潮(うずしお)をご覧になった事はいらっしゃらないかも知れません。ああ、いらっしゃいますね。2つの潮の流れがぶつかる所では巨大な渦が発生します。鳴門海峡の渦潮は、月の引力と関係して、面白い地形のために満潮と干潮の二つの潮の流れが細い海峡でぶつかって巨大な渦が出来るのです。水中では竜巻のような渦が発生しています。
最初から、聖書とは無縁と思えることを申し上げましたが、使徒言行録7章、8章、9章、特に今日の個所は、2つの大きな潮流がぶつかって渦潮のようなものが発生している個所です。
1節は、「サウロは、ステファノの殺害に賛成していた」とあります。激しいその潮の流れは更に、「その日、エルサレムの教会に対して大迫害が起こり」という事になり、続いて「使徒たちのほかは皆、ユダヤとサマリアの地方に散って行った」という結果が起こります。所が迫害のさなか、「信仰深い人々がステファノを葬り、彼のことを思って大変悲しんだ」のです。
だが一方、サウロは、「家から家へと押し入って教会を荒らし、男女を問わず引き出して牢に送っていた。」このように、ここに二つの流れが激しくぶつかっています。強い潮は、当然、迫害するユダヤ教の側、サウロの側です。
ところが迫害のさなか、「散って行った人々は、福音を告げ知らせながら巡り歩いた」というのです。
まさに今日の所に、大きな渦潮が発生していると言えるでしょう。見るからに小さな小競り合いに見えます。しかしそうではないのです。このぶつかり合いは、世界の歴史をも巻き込み、パレスチナだけでなく、欧米世界だけでなく、アジアにもアフリカにも、2千年の全世界の歴史に影響を与えて行く巨大な渦巻きになって行くからです。そういう意味で、先ず渦潮の事を申しました。
(つづく)
2019年5月26日
板橋大山教会 上垣勝
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